脳汁。
パチンコ・パチスロをしない人からしたら「脳汁ってなに?」ってなりますよね。
脳汁なんて言葉はありません。パチンコ・パチスロ用語です。ただ言葉の響きやそのインパクトからか、パチ界隈にとどまらず一般的にも程々に使われているようです。
脳汁ってなんなのか。その正体は脳内の興奮物質のことです。それが強烈に分泌されることを言います。学術的にはノルアドレナリン、βエンドルフィン、セロトニン、ドーパミンという興奮物質になります。
脳内で分泌されるだけであって本当に汁のような液体がダラダラ出てくるわけではありません。
パチスロは脳内興奮物質を強烈に分泌されるように作り込まれていて、その興奮や快楽を何度も味あわせて依存させていきます。
これを知っていることで少しは冷静になって、「あ、今ノルアドレナリン出てるな。」「うおードーパミン出まくってる!」となることが出来たなら、依存症に対する知識や理解に繋がるんじゃないかと思い記事にしました。
実際にどのような感じで脳内興奮物質が分泌されるのかを説明します。
まず朝起きてパチ屋に行きます。
はい、もうここですでに出てます。パチ屋に行く車中すでにノルアドレナリンが分泌されてます。今から打つぞー!というワクワク(興奮)と今日は勝てるかなどうかな(緊張)という脳内物質がパチ屋が近づくに連れ、パチ屋に入店して、台に着席して、まだお金を使っていないのにすでに脳内は汁を出すための蛇口に手をかけている状態。
いざお金をメダルに交換して打ち始めます。
言わずもがな、ここでも脳内物質が出ます。ドーパミンです。まだ当たってもないのに出ちゃうんです。これはさぁ今日こそはやってやるぞ!というヤル気、または今日も大当たりが味わえるんじゃないかという期待や快感をすでに感じでしまってて、脳からジワ〜と汁が滲んでる状態。
そして打ち進めていくとなんらかの演出が必ず起こります。その演出の期待感の強弱にまた脳を刺激されます。ここで出るのがβエンドルフィンやドーパミン。
期待、興奮、快感、に加えて不快感を消すという役割を持つ脳内物質です。これにより日頃のストレスや悩みが脳内から消え去り、嘘ついたり使っちゃいけないお金を使ったりとかどうでも良い!ただただこの台に、この演出に身を委ねる!となってしまうんです。
脳はもうお漏らし状態。脳の中では今にも噴き出したい汁がピチャ…ピチャ…と水滴のように滴り落ちてます。
そして演習もピークを迎えて大当たり。この瞬間にドーパミンがドバドバーッと脳汁が一気に吹き出て快楽に浸ります。完全に悦です。
そして大当たり消化中はセロトニン。これは幸福感に満たされている時、安心してる時にホワ〜んと出る脳内物質。
そしてまた助走となるノルアドレナリンへ…
という脳汁ループによって依存していくし、脳がバグるわけです。パチスロで勝つ時って多くの大当たりを引くことで勝ってるんだから、多くの脳内興奮物質の分泌とともにお金を手にする。なんという幸福感…となるわけです。
前記事に書いたことですが、そりゃあ僕も70時間寝ずにパチスロを打てるわけです。
これほどの快楽や快感を得ることが出来ることって他にありますか?何十時間も寝ずに没頭出来ることってありますかね?
パチスロ、というかギャンブル全般に言えることですがこれが依存症の正体です。これ無しではやってられないんです。脳が脳汁出したいからはよパチ屋行け!って命令してくるんです。嘘ついてパチ屋行け!金取ってパチ屋行け!早く!って。
こういう脳の司令にどう向き合っていくかが依存症克服のテーマになるんだと思います。
依存症克服に向けて、まずは“なんで脳がそんな司令を出すのか“について知ることが大切だと思い記事にしてみました。
ありきたりのことを言うなら、パチスロに変わる他の趣味をもてばいい、と言われますが、文中にあるようにこんなに脳内物質を刺激する趣味なんて他にないんですよね。
パチスロの刺激を知ってしまうと他に何しても面白くないんです。
そう言ってても克服に向けては何も始まらないし、続けてしまうと身を滅ぼすだけなのでなにかしらの対処が必要です。対処についてはまた別の記事で書きます。
あ、ギャンブル依存症を克服せずに受け入れて、身を滅ぼしながら生きてる人も日本には結構な数います。そんなギャンブル依存症の人は自分は幸せだと言います。というか見てて本当に幸せそうです。
寝れないくらいに熱中出来ることに日常的に触れているからこんなに幸せなことはない、と。
確かに。僕もそれはそれで良いと思うので全く否定しません。
ただし、妻の場合は別。妻ですから。子供4人いますから。
開き直ってるギャンブル中毒者はおおよそ独身です。電気が止まったり、家賃滞納で追い出されてネカフェ生活してたり、スマホ止められてブラックになって正規じゃ契約出来ないから裏ルートで割高のスマホ持ってたり、しっかり身を滅ぼしてます。
本人が幸せならそれでいいかと。パートナーもいなけりゃ子供もいなくて。困るのは親だけ。親はまぁ親が産んだんですから親も困ればいいじゃないですか。
本人にとってどっちが幸せかは本人しかわからないです。
この話は妻にも直接したけど、妻は子供とは離れたくないとのことだったので回復に向けて取り組んでます。
脳汁の話から離れてきたので今回はここまでにします。
それでは。